アジャイル開発モデルチートシート

2025年3月30日

アジャイルの基本概念

変化への素早い適応」と「継続的な価値提供」を重視する開発アプローチ

アジャイルマニフェスト

👥
プロセスやツールより
個人と対話を重視
📱
包括的なドキュメントより
動くソフトウェアを重視
🤝
契約交渉より
顧客との協調を重視
🔄
計画に従うことより
変化への対応を重視
右側の項目も価値があるが、左側の項目をより重視する

アジャイル開発の特徴

  • 反復的:短いサイクルで繰り返し開発
  • 漸進的:少しずつ機能を追加していく
  • 適応的:変化に対応し計画を調整
  • 協働的:チーム全体で問題解決
  • 透明性:情報共有と可視化を重視

ウォーターフォールとの比較

ウォーターフォール アジャイル
前もって全ての要件を定義 要件は開発中に進化
大きなリリースを長い期間で 小さなリリースを短い期間で
計画駆動型 価値駆動型
文書による伝達 対話による伝達
変更は避けるべきもの 変更は歓迎すべきもの

スクラム (Scrum)

最も普及しているアジャイルフレームワーク。短期間の反復でソフトウェアを開発するためのチームベースのアプローチ。

スクラムの役割

プロダクトオーナー:優先順位付け、ビジョン設定

スクラムマスター:プロセス促進、障害除去

開発チーム:自己組織化し作業を実行

スクラムのイベント

🗓️
スプリント
計画
🔄
デイリー
スクラム
👀
スプリント
レビュー
🔍
スプリント
振り返り

スクラムの成果物

プロダクトバックログスプリントバックログインクリメントバーンダウンチャート

カンバン (Kanban)

作業のフロー管理視覚化に焦点を当てたアジャイル手法。

カンバンの原則

  • 現在のプロセスから始める
  • 漸進的な変更に合意する
  • 現在の役割とプロセスを尊重する
  • リーダーシップはあらゆるレベルで奨励する
カンバンでは「WIP制限(作業中の項目数制限)」を設けて、効率的な作業を促進

カンバンの実践

未着手
開発中
テスト中
完了
タスク1
タスク2
タスク3
タスク4

エクストリームプログラミング (XP)

技術的プラクティスに焦点を当てたアジャイル手法。高品質なコード効率的な開発プロセスを重視。

XPの主なプラクティス

👥
ペアプログラミング
🧪
テスト駆動開発
🔄
継続的統合
受入テスト
📐
シンプルな設計
🔧
リファクタリング

アジャイル実践のためのツール

プロジェクト管理ツール

J
Jira
T
Trello
A
Asana
M
Monday.com

コミュニケーションツール

SlackMicrosoft TeamsZoomMiro

開発・CI/CDツール

GitJenkinsCircleCIGitHub Actions

ツールは手段であり目的ではない。チームに最適なものを選択すること

アジャイル導入の失敗パターン

形だけのアジャイル:儀式だけを行い、価値や原則を理解していない

スケールの問題:大規模組織での調整不足

ハイブリッド混乱:アジャイルとウォーターフォールの中途半端な混合

変化への抵抗:組織文化がアジャイルの価値と相容れない

技術的負債の蓄積:短期的な価値のみを追求し、長期的な健全性を無視

成功のためのポイント

  • 経営陣のサポート:トップダウンの理解と支援
  • 段階的導入:一度に全てを変えようとしない
  • 継続的学習:失敗から学び、常に改善
  • 顧客中心:常に顧客価値を最優先に考える
  • 技術的卓越性:良い技術的プラクティスの採用

スケーリングフレームワーク

大規模組織でアジャイルを実践するためのフレームワーク

フレームワーク 特徴
SAFe 包括的で構造化されたアプローチ
LeSS シンプルでスクラムに忠実
Nexus 3〜9チームに特化
Spotify 独自の柔軟なアプローチ
組織に最適なフレームワークを選び、必要に応じてカスタマイズすること