基本設計（外部設計）入門向けチートシート

2025年3月30日 作成

📋 基本設計とは

システム開発の上流工程に位置し、「何を作るのか」を定義するプロセス。要件定義の次に行われ、内部設計の前に実施します。

要件定義: ユーザーの要望を整理
基本設計: システムの全体像を決定
詳細設計: 実装方法を具体化
開発: プログラミング実装

🎯 基本設計の目的

  • システム全体像の明確化
  • 開発チーム間の認識統一
  • システムの品質・コスト・期間の基盤確立
  • 後工程の負担軽減と手戻り防止
「基本設計の品質がプロジェクト全体の成否を左右する」

📊 基本設計書の構成要素

機能一覧 画面設計 帳票設計 テーブル設計 インターフェース設計 システム構成図 処理フロー 非機能要件

🖥️ 画面設計のポイント

  • 1直感的な操作性を重視した設計
  • 2情報の優先順位を意識したレイアウト
  • 3適切なフィールドバリデーションの設定
  • 4エラーハンドリングの考慮
  • 5レスポンシブ対応など多様な環境への配慮
入力フィールド コンテンツエリア ヘッダー

📑 テーブル設計のコツ

  • 正規化を意識した設計（第三正規形まで）
  • 適切な主キー・外部キーの設定
  • 将来の拡張性を考慮したカラム設計
  • データ型・桁数の適切な選定
  • インデックス付与によるパフォーマンス最適化
ID (PK) 名称 コード 登録日

🔄 処理フロー設計

システムの動作シーケンスを明確化するプロセス。一般的に以下の図法を使用します：

  • UML（統一モデリング言語）
  • フローチャートによる処理の可視化
  • シーケンス図によるオブジェクト間相互作用の表現
開始 データ取得 終了

🔍 レビューのチェックポイント

  • 要件漏れがないか
  • 各コンポーネント間の整合性
  • パフォーマンスに問題はないか
  • セキュリティへの配慮
  • 将来の拡張性・保守性
  • ユーザビリティへの配慮

💡 成功のポイント

「曖昧さを残さず、誰が読んでも同じ解釈になるドキュメントを目指す」
  • ステークホルダーとの密なコミュニケーション
  • 設計の一貫性と完全性の確保
  • 適切な粒度でのドキュメント作成
  • チーム内での定期的なレビュー
  • 設計トレーサビリティの確保