🔍プログラム設計とは
プログラム設計とは、ソフトウェアの構造と動作を決定するプロセスです。優れた設計は保守性、拡張性、再利用性を高めます。
設計なしにコーディングを始めるのは、地図なしで旅行を始めるようなものです!
- 問題の分析から始める
- 要件を明確化する
- 全体像を把握する
- 詳細に分解する
🧩設計の基本原則
1
単一責任の原則(SRP)
クラスや関数はひとつの責任だけを持つべき
2
開放閉鎖の原則(OCP)
拡張には開いていて、修正には閉じているべき
3
依存性逆転の原則(DIP)
上位モジュールは下位モジュールに依存すべきでない
4
インターフェース分離の原則(ISP)
クライアントは不要なインターフェースに依存すべきでない
5
リスコフの置換原則(LSP)
派生クラスは基底クラスと置換可能であるべき
📊設計パターン
生成パターン
- Singleton - クラスのインスタンスが1つだけ
- Factory Method - オブジェクト生成をサブクラスに委譲
- Builder - 複雑なオブジェクトの構築を分離
構造パターン
- Adapter - 互換性のないインターフェースを変換
- Composite - 部分-全体の階層構造を扱う
- Decorator - 動的に機能を追加
振る舞いパターン
- Observer - オブジェクト間の1対多の依存関係
- Strategy - アルゴリズムの切り替え
- Command - 要求をオブジェクトとしてカプセル化
📝設計ドキュメント
1
ユースケース図
システムとユーザーの相互作用を表現
2
クラス図
クラスの構造と関係を表現
3
シーケンス図
オブジェクト間の相互作用の時系列を表現
4
状態遷移図
オブジェクトの状態変化を表現
ドキュメントはコミュニケーションのためのツールです。過度に詳細すぎず、不足しないようにバランスを取りましょう。
⚠️よくある設計の問題点
- 密結合:コンポーネント間の依存性が高すぎる
- 低凝集:関連性の低い機能が同じモジュールに
- 過剰設計:必要以上に複雑な設計
- 設計不足:十分な検討なしに実装を始める
- 硬直化:変更が困難な設計
設計の目標は変更に強いシステムを作ることです!
💡設計のベストプラクティス
DRY (Don't Repeat Yourself)
KISS (Keep It Simple, Stupid)
YAGNI (You Aren't Gonna Need It)
関心の分離
リファクタリングは継続的なプロセスです。完璧な設計を最初から作ろうとせず、反復的に改善していきましょう。
// 悪い例
function doEverything() {
// データベース接続
// ビジネスロジック
// UI更新
// ログ記録
}
// 良い例
function processData() {
const data = fetchData();
const result = applyBusinessLogic(data);
updateUI(result);
logOperation(result);
}
🛠️設計ツール
- UML図作成ツール: PlantUML, draw.io
- マインドマップ: XMind, MindMeister
- プロトタイピング: Figma, Adobe XD
- プロジェクト管理: Jira, Trello
- バージョン管理: Git, SVN
ツールは手段であって目的ではありません。チームに合ったツールを選びましょう。